フェアトレード 白刺繍シリーズ

フェアトレード 白刺繍シリーズ

話は、2009年の6月のこと。

白刺繍の生産者に会いに行くことができた。

私は、シサムの黒幕、Tomo。 シサムの衣料の開発を中心に暗躍する。

遅い雨季がやってきて、どしゃぶりのMumbaiでのフェアトレードNGO訪問を終えて、一息つくまもなく、インドの国内便に乗り込んだ。

Mumbaiでの雨のせいで、飛行機は、うんともすんとも動かない。

なんとか飛んで、はっじめての土地、Uttar Pradesh 州のラクノーに着いた。

白刺繍こと、 Chikan刺繍の大地だ!!!

 

からっからの大地と マンゴーの木

からっからの大地と マンゴーの木

飛行機から見た土地は、「からっからやなぁ。」が第一印象。 乾いた土地に、ポツリ ポツリ とみどりの塊が見える感じ。

で、 「もしかして、外は、結構暑いのかなぁ。」 と、ぎらつく日差しからの予感。

飛行機を降りた瞬間、、、、 「 あっぢぃぃいいぃいぃいい!!!」

まさに、殺人級の暑さ。 ラクノーの太陽は、「 ぎらぎらぁぁ!!! があぁっはぁっはっはっはあぁぁあ !!! 」 と、笑っているように思えた。

じりじりじりぃぃぃ。 おでこが痛い。。。出ている全ての皮膚が痛い。。。照り返しで、あごの下まで暑い。。。タラップの手すりが、すでに焼けている。 こんな手すり、触れない。

 

 

フェアトレード パートナー LARIさん

 

さて、とんでもなく 遅れて到着したSISAM一行 (と言っても、私とデザイナーとの2人。)を 迎えてくれたのは、写真のLARI さん!!

お腹から響くような バリトンボイスで、スーパーAクラスの英語を話す 「白刺繍シリーズ」の代表だ。

そのぎょろ目と迫力ある風貌と、でっかい声とは、うらはらに、実に決め細やかな、世話好きで、段取り大好きインテリおじさんであった。

 

フェアトレード生産者に会いに行く!の道中写真
フェアトレード生産者に会いに行く!の道中写真

 

 ここは、オーブンの中ですか? と聞いてしまうほど、耐え難い暑さのLariさんの車の中。
聞くと、この時期は、毎日 45度になるそうな。 体温超えてる。
思わず、手持ちの ミネラルウォーターの残量を確認する。
ホテル行ってる時間がもったいないし、と、サンプル品や書類でぱんっぱんのでっかい荷物を積み込んだまま、早速、Lariさんの運転で、白刺繍の現場の村に向かうことに。
Lariさんは、誰もが認める 「 データおたく 」。
2時間ほどの間、車という逃げ場のない密室で、濃密な情報伝達が Lariさんの頭脳から私の暑さでもうろうとした脳へと行われた。
Lariさん情報は UP州の人口、面積、歴史、白刺繍の生産団体であるカラマティク手工芸自助財団についての説明と、自分の略歴、フェアトレードについて、土地の名産品、白刺繍の歴史と、その特徴、宗教、文化、言語などなど、とにかく、いろいろ多岐にわたった。
目に付くもの全てから、データやストーリーを繰り出すLariさんは、本当にすごい人だ。
そして、、、分かったことは、「 Lariさんは、ここ、ラクノーを、心底、そう、心底 愛している。」っていうこと。
全ての話が、土地の素晴らしさ、などなど、、、とにかく、ラクノー自慢に 帰結する。
なんか、、、いいなぁ。  って、思ったです。 うん。

 

 

あっ、馬車だぁ。

あっ、馬車だぁ。

道すがら、かなりの馬車を見ることになる。
茶色い馬ちゃんたちが、本気で日常に使われている。
 写真撮れなかったけど、ほとんどの馬車が、「 マンゴー運搬馬車 」だった。
ティッシュBOX 4個ぐらい合わせたくらいの、小さな木枠箱に、土地の名産品のマンゴーが、いぃぃっぱいつめられて。 山積みにした木箱を、ぽこり ぽこり 馬が運ぶ。
村へ向かう一本道は、その両側が、マンゴーの木だらけ。
村から ラクノーの町へ向かう馬車は、、、木箱にマンゴーが入っている。 ラクノーから村に向いて歩いている馬車には、空箱が。 というわけ。

 

ここは マンゴーパラダイス
ここは マンゴーパラダイス

 

データおじさん Lariさんによると、ラクノーは、インド一のマンゴーの名産地。
 「 今は、マンゴーだが、グアバだってそりゃぁ見事でね。  あなた、Mumbaiで、マンゴー食べたでしょ? それって、絶対 ラクノーの マンゴーだよ。 うまっかったろ? 甘かったろ? ほら、見てごらん。 この木が、マンゴーだよ。 わかる? あっちの方まで、ずーっとあるの。 あれも、これも、ぜーーんぶ マンゴー。 わかる? ラクノーはね。 世界一の マンゴーの名産地だってことだよ。 」

 

ちょっと、休憩。 マンゴーひとつ、もいでみよう。
ちょっと、休憩。 マンゴーひとつ、もいでみよう。

 

 ちなみに、この農場では、堆肥を使って、有機農業を始めたんだ。なんて、ちょっと、休憩で止まった先で、教えてくれた。
ラクノーのことなら、なんでも、知ってるLariさんだ。

 

これが、その堆肥だ 臭くないよ。
これが、その堆肥だ 臭くないよ。

 

さあ、もう一息で、待ちに待った 白刺繍村だーー! というところで、いったん、このお話も、休憩。

つづく。

posted by Tomo in torrid heat