こんにちは、京都本店店長のヤマモトです。

今年の4月にシサム工房商品開発のスタッフ達に同行し、ネパールに行ってきました。

 

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今回はサイコロ企画でご紹介する、バナナ素材にスポットを当てて、みなさまをバナナ繊維を紡ぐ工場へご案内!

 

 

 

バナナ?

服???

ん???

 

 

 

 

と首をかしげる方も多いかもしれません。

実は、バナナの食べる実のところではなく、バナナの茎や根から繊維を採って編み物に活用できるのです!

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ウールに似たふっくらと柔らかな感触なのに、綿や麻のように季節を問わず使える素材として、今大注目のバナナ素材。

実の部分は食用に、茎(※1)や根は繊維や紙に、とバナナ繊維は次世代のエコ繊維として近年とっても注目が上がっているんですよ!!

 

 

 

コットンより軽く、ふわっさらっとしている感触が私も大好きなので、毎シーズン購入しています。

 

 

 

さて、では皆さんをネパールのバナナ糸を紡ぐ工場にご案内します!!

出発!!

 

 

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ネパールの首都・カトマンドゥにある工場、自然光の中で皆マスクをして出迎えてくれました。

 

羊のウールや他の繊維も紡ぐ工場なので、色んな毛が舞っています。

マスクは必需品なんです。

 

 

 

バナナ素材の元になる繊維は、ネパール南部に位置するタライ地方産の食用バナナの茎と根っこの繊維からできています。

100%ネパールで生まれた素材!!

 

ちなみに茎の繊維は黄色、

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根っこの繊維は真っ白。

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特に根っこからできる糸は製品になってもキラキラと輝いています。

そして、これは全て自然の色!バナナ100%です。

 

 

 

 

 

STEP 1

 

トントンと木槌で繊維を叩き、4cmほどの長さにカットします。

長い繊維を短く切る事で、繊維をほぐしやすくします。

 

 

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STEP

 

短く切った繊維は解繊機にかけ、真綿のようにほぐされます。

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そしてモフモフの真綿の様になったバナナ繊維を紡ぎやすくする為に、更に機械を使って薄くまとまったシート状に伸ばします。 

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次に、撚りのほとんどかかっていない状態のまとまった紐の形状に仕上げていきます。

 

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これだけではまだ強度が十分ではありません。

更に機械にかけて糸を強くよります。

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こうする事でようやく編むのに適した強さになります

 

 

 

訪問中は突如電気がバチンと落ちてしまう場面がありました。

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そう、ネパールでは毎日停電が起こります。

滞在中は一日に10時間。ひどい時は、18時間の長さに及びます。

夜には真っ暗で何も見えず、蓄電器の灯りを持ち歩いた思い出もあります。

外も真っ暗、自分の足元さえ見えませんでした。

 

 

 

不便な環境の中で紡がれたバナナの糸は、NGOサナハスタカラの編み手さんたちによって、こうして1枚のお洋服に仕上がります

 

 

KALA へちま衿カーディガン バナナ
KALA ドルマンスリーブニット バナナ

 

 

愛おしいなあ。

 

 

(※1)バナナは「木」と呼びたくなるほど大きな植物です。が、実は、バナナは「草」に分類されます。人間の背丈ゆうに越すバナナの「茎」は、「幹」と呼ぶほうがしっくり来ますね。

 

 

もちろん年中通して着ていただくことのできるバナナ。

自然100%の色合いもとってもチャーミングですよ。

 

ぜひ一度その柔らかい肌触りを感じてほしいです。

 

 

 

京都本店店長 ヤマモト

 

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