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5月17日(日)に、京都本店で開催しました”シサムのフェアトレード・パートナー訪問の旅・ネパールの巻”で
副代表・人見が、フェアトレードNGO”SANA HASTAKALA”で働く生産者「バビタ」さんの手記を訳し、お話しました。

その内容を、当日来られなかったお客様(もちろんスタッフにもね!)にもお伝えしたいと思い書かせて頂きます。

遠い国で働く一人の女性。
毎日の様に、メールや電話でやりとりし、商品を作ってくれている”SANA HASTAKALA”。
でも一生産者の方の、家庭環境までは、なかなか知る機会がありません。
私たちにとって、とても大切なこと、リアルなフェアトレードの現場です。

私たちは、こうした苦しい状況に置かれている人々をサポートする”SANA HASTAKALA”に敬意を抱くとともに、共に、魅力的なモノ作りを行い、たくさんの仕事を作ってあげなければ、と切に思うのです。

ムラカミ
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◎バビタさんからのメッセージ

私の名前は、バビタ ラジュバンダリです。 35歳で、高校卒業資格(*1)を持っています。 
カトマンドゥーに10歳の娘と住んでいます。 
娘は、今4年生で、名前を、ビバ ラジュバンダリといいます。
私は、サナのプロダクション・ユニット(*2)の一員として働いています。 
サナには姉に紹介されて2001年から働いています。

ここで、私は洋裁の技術を学びました。数年後、家族の助言と支えを得て、自分で小さな仕立て屋を始めました。 

ところが、その後、家族に不幸が立て続けに起こり、私の良き支えでいてくれた夫を失ってしまいました。
そして、娘と私は、行き場を失ってしまったのです。

すぐに私は自分の仕立ての仕事だけでは、生活ができなくなりました。 
そこで、私は、サナにもう一度お世話になることになったのです。

サナは、いつでも、私のような本当に困った状況の女性に門を開けて待っていてくれました。 
そして今、私は、サナのプロダクションユニットで、裁断担当のスタッフとして働いています。

サナに入って、私と娘は新しい生活を手に入れることができました。
今日、私は、自分たちの生活と娘の教育費をまかなうだけのお金を得ることができています。

私の一番の夢は、娘にきちんとした教育を受けさせてあげること。
そして、彼女を立派な真人間に育て上げるということです。

私は、サナ ハスタカラの仲間を家族と思っていて、彼女たちから、私は本当に大きな愛と思いやりをもらっていると思います。
ここにいれば、私は決して一人ぼっちだと感じたり、途方にくれたりするような思いをすることがありません。
だから、私も、責任のある家族の一員として、サナのみんなの役に立てるよう、人生をかけて頑張りたいと思うのです。

最後に、サナの愛とサポートがいつも私にあることを願うとともに、
シバ神が私たちを安全と平和のうちに守ってくれることを願っています!!

Babita Rajbhandari

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*1: SLC(School Leaving Certificate) – 10年間の教育を受けたという証明。日本の高校1年に相当します。
*2: プロダクション・ユニット – サナのオフィスがある建物の2階にある部屋で、聴覚や四肢に障害を持った女性をメインに20名ほどが毎日ミシンを並べて働いています。彼女たちはインハウスプロディーサーと呼ばれています。この他、サナの生産者の大多数は、自宅で作成したものを持ち寄ったり、カトマンドゥーから離れた、隔地の生産者グループのメンバーといったエクスターナルプロデューサーと呼ばれる人たちです。