卸営業の池澤と代表水野が行く、インドフェアトレードパートナーを訪問する旅の続編・2日目です。

ムンバイより飛行機で1時間半。フブリという空港に到着しました。飛行機が1時間程遅れて到着。Shramik(*1)の人達もかなり待たされたと思います。空港に迎えに来てくださったのは、NGO団体 MITAN(*1) の代表Gopiさん と Shramik の生産者のリーダーのナジールさんが迎えに来て下さってました。

(*1)Shramikは元々カルナータカで活動する、歴史のあるNGOの団体名です。今も土壌改良の研究や、バイオガス設備の研究、普及、学校や病院運営など、多角的な活動しています。もともとそのNGOの一部だったフェアトレード部門が、2008年に発展的に独立し、現在はMITAN として流通販売部門を中心に活動をしています。 MITAN はGopiさんが代表で、独立後もShramik はブランド名や生産部門の愛称として使われていています。ナジールさんが生産部門のリーダー。

ムンバイとは違って、とてものどかな風景で、途中はデコボコ道の中、牛や水牛、羊達をどんどん追い抜きながら2時間程車で走ると、Shramikのオフィスに到着。ここには生産者が集まって商品を作る工房もあり、しっかりとした建物と施設の中で商品が1つ1つ丁寧に作られているのがわかります。
到着後、挨拶もそこそこに、以前から依頼していたサンプルが出来ていたのを見ていきます。シサムがデザインしたアイテムをShramikが創り出す。日本において、フェアトレードの商品を販売して行くには、この関係性がとても重要だと思います。もちろん、Shramikが創っているオリジナルのアイテムもステキな物ばかりです。しかしそれは、現地のニーズやヨーロッパのニーズに向けた物も多く、そのままでは、日本のお客様には必ずしも満足していただける物がお届けできない場合があります。より日本のニーズにあった商品を作ってもらう。これはシサムとっては当然うれしい事なのですが、Shramikにとっても新たな技術の習得と向上につながる事だと、みんなよろこんで挑戦してくれるのも嬉しい限りです。

さて、話はサンプルチェックに戻ります。
ここで大切なのは、Shramikサイドがシサムから御願いした通りのサイズや方法で商品を作ってくれているかどうか?という事になります。

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サンプルの商品を私達二人と生産に関わる工程毎のマネージャーとGopiさんで囲みながら、『ああでもない、こうでもない』と進めていきます。
最初の段階での依頼は全て書面です。それだけではやはり誤解や勘違いもあり、依頼通りに創られてないことも多々あります。また、Shramikサイドで『こっちの方がいいと思って』と勝手にデザインやサイズや技法を変えて作ってしまっている場合があります。 これも、一見すれば『勝手なことやって、困る  なー』となってしまうのですが、それはそれで、彼らなりに職人として挑戦してくれた証です。また、 これらの挑戦から新たな技法が生まれたり、シサムにとっても新たな発見が出てきたりと、ちょっとした『ヒット』が生まれたりもするので、そこはあまり問題視してはいけない所なのかもしれません。

間違っている所や、実物を見て『こっちの方がいいな』と感じた事を一つ一つ丁寧に説明して、お互いに理解しあって進めていきます。 中には、素材とデザインの相性の問題で思い通りに出来ない事もあります。それはそれで、『こういうのはどうだ?』とお互いの意見をぶつけあい、1つのアイテムの完成形のイメージを作りあげます。そしてそれが1つ出来上がる毎にナジールさんが別の女性の生産者の方に説明して、新たなサンプルを作り直してくれます。やはり、直接話しをしてその場で作ってもらえるととても話が早いですね。ほとんどの場合は既に創られたサンプルに少し手を加えるだけなので、あっという間に出来上がり『ほれ』と手渡されます。理想通りの商品がこの手に・・・。この瞬間、『あぁ、来てよかったなー』と、心底この出張への意義を感じる事ができました。

今回サンプルとしてチェックした商品は、今年の秋には入荷する予定の物がメインです。既に来年の春先にデビューする予定の商品のサンプルもチェックしてきました。とてもよい商品が出来上がると思います。皆様、お楽しみに!!

サンプルチェックが終った頃、もう外は真っ暗!!なんと夜の9時を過ぎていました。みんな真剣に取り組んで時間も忘れていた様です。熱いです!!
空腹も感じませんでした。なぜなら、まだ胃が熱い!!(昨日のブログ見てください)

このオフィスの近くに住んでいる革製品のマネージャーのダウロッパーさんとその奥さんが準備してくださった晩ご飯を外で食べました。
まだ熱さが残る胃を、さらにカレーで追い込みます。

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(胃が熱くても更にカレーを食べる水野)

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(池澤にとっては初めてのインドの家庭料理!おいしかったです。手で食べたのも初!)

という事で、最後は和やかにお互いの近況を話ながら、夜が深けていきました。生産者と過ごした初日。とても緊張しましたが、熱いものを持って臨んだせいか(しつこい!)とても充実した一日となりました。

次回は、Shramikの生産の現場、生産者の方へのインタビューなどのご紹介です。お楽しみに!!