みなさま、いつもフェアトレードのこと、フェアトレードの生産者のこと、心に留めてくださりありがとうございます。
現地の生産者の状況を、引き続きUPDATE情報としてお伝えして参ります。
3月のコロナ発端期から数か月の様子は、こちらに、まとめております。合わせてご一読くださいませ。
新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない状況のインド。
経済崩壊を避けるため、感染状況に合わせ、地域ごとにロックダウンを段階的に解除しつつあります。
シサム工房のパートナーたちが、どんな暮らしを送っているのか、レポートします。
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今回は、コロナの渦中のお二人の女性を紹介します。
お二人とも、インド東部のフェアトレードNGO「サシャ」の生産者です。
①サンジュクタ・スワインさんと子どもたち
サンジュクタさんは、15年以上サシャの支援のもとビジネスを続け、とてもうまくいっていた女性でした。
クリエイティブでビジネスのセンスも良い彼女は、ヤシの繊維を使った製品の工場を、なんとまだ10代のころに自分の村で立ち上げ、村の20人もの女性たちに働き口を提供し続けてきました。
しかし、今回のパンデミックで、輸出の注文がぱったりと途絶え、観光客に人気があった地元の市場も閉鎖。一切の売る術を無くしました。
特に観光客の戻りは全く見通しが立たず、影響が長期化しそうです。
夫が家庭を捨て、一人で13歳と5歳の2人の子どもを育てています。
サンジュクタさんの工場で働く女性たちの多くは、彼女と同じように家庭に厳しい事情を抱えています。
インドという圧倒的に男性優位な社会の中で、女性であり、幼い子たちの母であり、家計を支える稼ぎ手である彼女たちのような人々にとって、今回の「大失業時代」に、女性たちは財政的にも精神的にも二重の負荷がのしかかっています。
②モイナ・バルさん
コルカタのミドナプルにあるサシャの縫製グループであるコーラガート経済福祉社会団体(SEWS)で働くモイナ・パルさん。
寝たきりの夫と10代の子供と暮らし、彼女の稼ぎが唯一の生活の糧となっているので、縫製の仕事の他に家でも副業をして生活費の足しにしています。
ロックダウンで工場が閉鎖し、経済活動がストップ。
サシャからの補償金は受け取っているものの、いつ収入が底をつくか分からない状況で、医療費、教育費、家賃の支払いに不安を募らせています。
彼女のように一家の大黒柱でありながら、家族の世話もこなす女性たちにとって、コロナ禍は非常に厳しい状況だと言います。
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最後に
その後サシャでは、感染を広げないために「新しい日常」の生活様式を守りながら、徐々に生産を再開しています。
どうぞ、みなさま、お買い物を通してサンジュクタさんやモイナさんの生活再建を応援ください。