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新型コロナウイルスの影響が全世界に広がる中、

シサム工房のフェアトレードパートナーに対しても

ご心配をいただき本当にありがとうございます。

現在、ほぼすべてのパートナーの現場は生産が停止している状態です。

各パートナーの概要をまとめました。

確実に、歴史に残る今回のパンデミック。

「フェアトレードの現場」をどう支えられるのか。

皆さまと力を合わせて、明日への一歩を歩みたいと願っています。

現在稼働しているシサムのonline store卸部門を通して、

フェアトレードでつながる未来を一緒に創れるよう、お力を貸してください。

◆シサム工房のパートナー◆

*写真は、コロナ禍前の普段の様子です。

◆ネパール◆
6月2日までロックダウン延長決定(5月18日時点)。一度少しだけ移動制限が緩和されたのですが、感染が拡大し、数日の内にまた非常に厳しい移動制限が出てしまいました。朝6-8時の2時間だけ食料調達のために家族から一名の外出が許されている状態です。学校、一般商店、企業、行政機関も閉まっています。政府からのサポートや情報が乏しく、不確かな噂が飛び交い人々の不安が増しています。全パートナーNGO生産者の健康状態は良好です。

● Sana Hastakala :::オフィス・ショップ共に閉鎖。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。編み物の生産者は自宅にて材料の限りで生産継続。ロックダウンの前に20年秋冬商品の材料は各戸に配布が完了していたため、注文の90%まで家でこつこつと進められています。生産者へのヒアリングを行ったところ、ロックダウンで身動きできないものの各自やりくりをして経済的に生死にかかわる状況には至っていません。オフィスに行かない限り、現在止まっている3月15日~4月15日分の給与や支払いができないため、長期化する中、せめて一名オフィスに行って送金作業をするだけでも政府からの許可が出るか、オンライン送金のシステムが整えられることを願っている。という状況です。

(5月19日更新)一旦、感染状況が落ち着き、一時外出が緩和された際に、生産者への送金を完了したとのことです。しかし、またカトマンズ内での感染者増加が起こり、より一層厳しい外出制限が出てしまい、5月分の支払いの実行手段がまた断たれてしまいました。

● Mahaguthi :::オフィス・ショップ共に閉鎖。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。自宅にミシンのある生産者は材料の限りで生産継続。少しでも仕事を作り、世界的なマスク不足に応えるため、シサムの過去のお洋服の余り生地で布マスクを縫ってもらおうと企画中ですが、布ストックのある建物に行くための車両運転許可書がなかなか取れず、計画が進んでいません。また、縫製がうまく進んでも、ロックダウンが解除されない限り、空港から飛行機が飛ばないため、生産しても日本に届く目途が立っていない状況です。

(5月19日更新)数日間の外出禁止緩和の間に、主要メンバーで作戦会議をし、少量の布を各家庭に配布することができました。少しだけですが、家でできるマスクの仕事を確保できたメンバーができました。

 

◆インド◆
5月31日までロックダウンが延長されました。非常に厳しい移動制限が出ています。全パートナーNGOの生産者の健康状態は良好です。
ILOによると、インドの人口の90%が社会保障から外れた日雇いなどで暮らしていると言われている中、日々の収入が断たれたことで社会不安と貧窮が極まってきています。

 

● Creative Handicrafts :::オフィス・ショップ共に閉鎖。完全生産停止。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。完全生産停止中も生産者への賃金の支払いを行っています。長期化で先行きは見えませんが、資金の続く限り止めない方針です。特にスラムでは住民の貯蓄額が非常に限られているため、困窮者を対象に食料パックを配布しています。食料調達など命に係わる活動以外については、行動制限が極めて厳しく、家にミシンを持っている生産者もいないため、生産については手詰まりの状況です。長引けば社会で最も貧しい層への影響が深刻化することは確実の見通しです。

 

● Kalatmak :::ロックダウン開始と同時に一時閉鎖していましたが、緊急生産許可を政府より取り付け、衛生用品の縫製を始めています。公共交通機関が動かない中、特別移動許可書を携行して、徒歩、自転車、スクーターで出勤し、マスク、手洗い、フィジカルディスタンスなど、全ての安全基準に最大限気を付けて4月8日よりマスクの試作など最小限の人数で活動を再開しています。完成したマスクは、ラクノーの貧困地域に無料配布し、日本向けにも空港が再開次第発送します。

(4月26日更新)ラクノーの町では、朝6~8時と夜6~8時に食料調達にのみ、外出が許されています。また、市内と村々をつなぐ幹線道路は、バリケードで封鎖され、警察の厳しい監視下にあります。Kalatmakでは、ロックダウン直前に郷里が遠方の生産者たちにひとまずの生活費を渡して村に帰しました。活動再開許可を取った後も、ほとんどの生産者は、2時間の間に徒歩で行き来することはできず、工房に通うことができていません。現在、近隣在住のミシン担当Annuさん、生産全般担当Eramちゃん、検品・刺繍担当Methabさん、パッキングとなんでも担当Ahmedさん、生産統括Khalidさんの5名だけが工房に出入りしています。普段、弱音を吐かない大男のKhalidさんが、活気と喧騒に溢れた生まれ育った愛する町が、人影一つなく静まりかえっているいる現実に、胸がつぶれそうだと思いを吐露してくれました。 *本ページの下に、町の写真を付けておきます。

 

● Sasha :::オフィス・ショップ共に閉鎖。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。各地に点在する手工芸品の零細生産者たちの収入が途絶えている状態です。フェアトレードのインド全国ネットワークであるFTFIを通じて、零細クラフト生産者への緊急援助(職人当たり2000ルピーの現金と、1000ルピー分のマスク、石ケン、小麦、お米、豆)を呼び掛けています。逼迫した生産者に対し、独自の救援物資の配布も実施しています。

 

● MESH :::オフィス・ショップ共に閉鎖。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。全国に点在する各ハンセン病患者コロニー内の工房によっては、インド国内での爆発的なマスク需要に応えるために、自分たちで手織りした布を使ってマスクの生産を行っています。
リモートワークの時間を使って、フェアトレード生産者のビデオを作って送ってくれました。
壮絶な過去を持つサバイバーや障害者の今と明日を支えてきたフェアトレードを知れる秀作と思います。ぜひご覧ください。

 

● Noah’s Ark :::オフィスと併設工場の完全閉鎖。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。コロナ禍以前から欧米からの注文が激減していた上での生産停止で非常に厳しい状態です。以前よりの財政難により、社会福祉活動は独自に運営する小学校のみに縮小。その小学校も閉鎖中です。厳しい外出禁止状態の中、地域に点在する鍛冶屋など、家内制手工業の零細生産者グループたちが自力で耐え忍んでいる状態です。

 

● RCM :::オフィスと併設工場の完全閉鎖。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。工場の新設という大きな投資をした矢先に、一切の生産が止まっています。サンプルのやりとりも、国際間の物流が止まっているため、進められない状態です。周囲の日雇い労働者向けの食糧配布といったレスキュー活動を地元警察と協力しながら行いました。しかし、救援を必要としている人数が膨大で、無力感を感じているという状態です。
(5月19日更新)感染予防への非常に細かい行動指針を策定し、工場の再開に備えています。密集を避けるため、再開後も稼働人数を制限するなど、フルスイングでの生産に戻るのはずいぶん先になる見通しです。

 

◆バングラデシュ◆
5月30日までロックダウン延長中。非常に厳しい移動制限が出ています。全生産者の健康状態は良好です。

 

● DEW :::オフィス閉鎖。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。すべての生産が停止中。代表Salamさんが携帯で各地の生産者グループすべてと日々近況チェックのためにコミュニケーションを取っています。20秒手洗いやソーシャルディスタンスなど、衛生関連の指導を伝えるなどしていますが、行動制限が厳しく、またどの工房も閉鎖しているため、DEWとしてできることが限られています。フェアトレードの国際ネットワーク(WFTO Asia)がリーダーシップを取って行おうとしている布マスクの生産にも参加したいが、物流が止まっていて、布が全く手に入らないため、目途が立っていないとのことです。八方ふさがりの状態です。

 

◆フィリピン◆
5月末までルソン島を中心にロックダウン延長を決定。非常に厳しい移動制限が生産地で出ています。全パートナーNGOの生産者の健康状態は良好です。

 

● CGN :::オフィスも併設のカフェや宿泊施設も閉鎖中。スタッフでネット環境が自宅にある人がほぼいないため、テレワークも限られています。所有する車への食料運搬許可書をなんとか取得できたため、自宅待機のオフィススタッフの自宅に、乾燥したての生豆を運び込み、内職的に豆の選別作業にいそしんでいます。シサムコーヒーの産地は多くの作物を作っている農産地のため、作物が採れる農家さんたちは食べ物には困っていません。ただし、町に住むスタッフたちや、マニラなど一般の都市住民たちは、物流の停滞で飢えの危険をささやき始めています。
現場の空気感や大変さがひしひしと伝わるコラムをCGN創設者の反町真理子さんが、3本シリーズで書いてくださっています。ぜひご覧下さい。

 

● CCAP :::オフィスと併設集荷場は閉鎖中。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。地方に散らばる生産者たちも厳しい移動制限の中にいます。強力な現政府による度重なる方針の転換に振り回されつつ、安全を最優先にいち早くテレワークを実施しました。突然のロックダウンになる前から手掛けていた新商品のカタログを、テレワーク先で仕上げ、「少しでも明るい話題を。」と、海外のバイヤーに届けてくれました。明るくて楽しい商品が満載のカラフルなカタログの完成を、生産者とバイヤーと一緒にお祝いしました。今後、長期化での生産者の暮らしの困窮が心配されます。

 

◆インドネシア◆
バリは外出自粛要請。全生産者の健康状態は良好ですが、行政によるサポートが乏しく、零細生産者たちの状態は状況が長引くにつれ悪化しています。

 

● Mitra Bali :::オフィスは、月火水の週3日のみ開所し、生産者の相談窓口とレスキュー活動に充てています。ショップは閉鎖。注文が途絶え、本来なら活動できる自宅での生産も停止しています。バリ島内に点在する零細工芸品生産者に、お米やマスクなど命に係わる品を代表のAgungさんと古株スタッフのAdiさんが、村のリーダーからの通行許可書を携行して車で配布しています。食べるものに困ったら、すぐに連絡してくるように!と必ず言い添えています。シサム工房には夏のアクセサリーを届けてくれていますが、今年の入荷は完了しており、来年向けの注文を5月半ばに予定しているところです。
(5月19日更新)各国での生産活動停止とシサム本体の稼働状態から、来年向けの発注時期自体を6月ごろと全体に遅らせざるを得ない状態です。

 

◆タイ◆
夜10時から明け方4時までの間の外出禁止。それ以外の時間は外出の禁止はないが自粛状態。全生産者の健康状態は良好です。
公共交通機関は通常通り運行していますが、人出が極端に減り、失職者が増加し、経済が悪化しています。輸送関係は、通常より遅いですが動いています。ネット通販は禁止されていないため、たくさんの人が利用しています。

 

● Thaicrafts :::バンコクにあるオフィス・ショップ共に閉鎖。ネットのあるオフィススタッフはテレワーク中。北タイの村にいる銀職人エカチャイさんたちも自宅の工房で作業は可能。現在シサム工房からの注文品が仕上がり、バンコクのタイクラフトオフィスに納品したところ。国際運輸が止まっているため日本にいつ届くかの見通しは立っておりません。次回のシサムからの発注予定は年末ごろなので、その間、他からの注文がないと、手が空いてしまいます。

 

● PTM :::チェンマイにある工場は規模を縮小して稼働中。もともと住み込みだった2名の縫い手さんと隣に住む代表のイーピンさんのみが工房に出入りしています。それ以外は、自宅にミシンのある生産者に、イーピンさんがカットした生地を車で配達して生産を分散しています。景気の悪化で次の注文が途絶えることへの不安が高まっています。シサムの次の注文が頼みの綱だと重い言葉を渡されています。

 

以上、シサムの生産者パートナーの状況をまとめてご報告させていただきました。

今後のシサム工房での販売が、次の注文の唯一の燃料です。

現在、全直営店8店舗を休業(*)している中、すべての生産者から、シサム工房のスタッフや、日本のお客様の健康と安全、そして、販売の継続と次の注文への心からの祈りが届けられています。(*5月19日時点徐々に再開しているお店も出てきております。詳しくはINFOページから最新状況をご覧ください)

シサム工房では、どっしりと重い責任を背負うことで、今までになかったアイデアも飛び出しています。

店舗からどっさり戻ってきた食品類を「フードレスキュー」するプロジェクト。

今、お店には来ていただけないけれど、未来に使える商品券「シサム未来チケット」など、

みなで頭をひねって、お客様に安心して楽しんでいただけるプロジェクトを続々と行っております。

ぜひ、主に、オンラインストアを通して、引き続き温かいご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

2020年4月16日(初稿)
2020年4月26日(更新)
2020年5月6日  (更新)
2020年5月19日 (更新)

シサム工房
代表
水野泰平

副代表
人見とも子

*皆さまが、ここは、と思った生産者団体のものをすぐに見つけられるよう、各団体の名前に、それぞれの作った商品を集めたページのリンクを張っております。ご活用ください。
ぜひ、彼、彼女たちのスキルの集大成をゆっくりご覧いただき、確かなつながりを感じながらお買いものを楽しんでいただければ幸いです。

*Kalatmak のKhalidさんが送ってくれたラクノーの写真。赤丸のところが、縫製したり、刺繍したものを集荷したり、検品したりしていた場所。いつもなら、人と車と物売りの喧騒でごった返している道も人影すらない。Ahmedさんがいつもおいしいチャイをいれてくれていたチャイ屋の屋台を、よく見ると、飢えた野良牛が漁っています。