~つくったものを長く生かすこと。そしてたくさんの笑顔につなげること~
シサム工房の店頭で、服の回収をスタートしました。
目指すのは「つくったものを長く生かすこと。そしてたくさんの笑顔につなげること」
回収は、京都、大阪、神戸、東京の全店で実施。
寄せられた古着は、リメイク・アップサイクルにより生まれ変わります。
スタートからの約1か月間で、24名のお客様にご参加いただき、衣料53点、約19キロの衣料が寄せられました。
出番の少なくなったコートやパンツ、破れたり日焼けしてしまった衣類など、集まった衣類は様々です。中には10年以上着古された衣類も寄せられ、顧客の皆様がいかに私たちの服を大事に着ていただいているのか実感する機会にもなりました。
この記事では、服の回収をスタートするにあたり、シサム工房が意識したことをお伝えします。
■アパレル産業は、”フェアトレードであっても”環境に影響を与えている。
フェアトレードを事業として継続していくために、生産者に「継続的に注文する」ことは最も大切にしていることです。
それは、いまのところ「継続的にものをつくる」ということになります。
シサム工房のフェアトレード商品は「人権」「環境」に配慮してつくられ、生産者の「自立支援」につながっています。
これまでずっと、つくった後のこと、販売した後のことに問題意識を持ってきました。
■「古着の回収 ⇒ 途上国へ寄付」に潜む課題
古着の回収を行う多くのアパレルで見られるのは、回収した衣料を、途上国へ寄付する、といったプログラムです。
しかし、難民キャンプなど、物資が圧倒的に足りていない場所では、こういった寄付に頼らざる得ない場合も多い一方で、大きな課題が潜んでいます。
特にアフリカでは現地の繊維産業自体が窮地に立たされています。先進国から届けられる大量の中古衣料が、無償または安すぎる価格で流通することで、その地域で服を仕立てたり販売したりして生計を立てていた人が、自立した生活を送れない、といった状況が生まれています。
さらに、そういった海外からの過剰な古着を埋め立て処分し、環境汚染も起こっています。
■リサイクルも難しい
ペットボトルや空き缶、紙に比べて、繊維のリサイクルは遅れています。
理由は、ファッション性や機能性を向上させるために、綿や麻、絹、毛などの天然繊維と、ポリエステルやナイロンなどの合成繊維が、混紡・交織されることが多く、さらにボタンやファスナーなど色々な素材が使われているため、分離・分解することが難しいためです。
■だから、シサムはアップサイクルで衣類のロングライフを目指します。
(画像:リメイク作家さんの手で楽しくよみがえったパンツ)
古着を回収した、その後にまで責任を持つために、いまのシサムにできる最善の取組を考えたときに、みだりに途上国へ送ることはしない、そして、また信頼して任せられる繊維のリサイクル業者にはまだめぐり合っていないことから、回収した服に、再び手を加えることで新たな製品として生まれ変わらせるアップサイクルの仕組みをつくることにしました。
環境への負荷を最小限にしながら資源を活用し、使い切ることで、「つくったものを長く生かすこと。そしてたくさんの笑顔につなげること」を目指しています。
■アップサイクルのパートナー
回収した服のアップサイクルに取り組むのは、関西を中心としたリメイク作家の皆さんと、京都市社会福祉法人 京都ライトハウス FSトモニーの皆さんです。
FSトモニーは、視覚などに障害のある方が働く
出来上がったアップサイクル製品は、店頭でも順次販売されます。
(画像:割き織りのマットやコースターの材料に)
そのほか、服を解体して紐を作り、ラッピング等に活用する試みも行っています。
【シサムに持ち込んでみよう!(持ち込み方)】
■回収場所
シサムコウボウ/vote for 全店。店頭へ直接お持ち込みください。
※オンラインストアや郵送では受け付けておりません。事前予約等は必要ありません。
■特典
・お持ち込み当日のポイントが5倍
■服の回収の注意点
・回収の対象となるのは、sisamの服。他社製品、服飾雑貨は対象外です。
※洗濯表示の裏面をご参考にしてください。
・必ず洗濯してください。小さな染みや汚れ、破れがあっても回収します。
・ほこりやペットの毛は取り除いてからお持ち込みください。
・枚数制限はありません。