こんにちは、三宮SOL店ナカイです。
一足の革靴ができるまで ―GROW NATURALLY見学レポート
いよいよ、今回が完結編です!
一足の革靴ができるまで ―GROW NATURALLY見学レポート①
一足の革靴ができるまで ―GROW NATURALLY見学レポート②
一足の革靴ができるまで ―GROW NATURALLY見学レポート③
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GROW NATURALLYの革靴がどのようにできているのか、
三宮SOL店フジイと共にお伝えしていきます!
ナ「前回までで、革靴づくりの工程の
デザイン (デザイナー)
↓
紙型作成 (紙型師)
↓
革の裁断 (裁断師)
↓
革の縫製 (製甲師)
↓
底付け (底付師)
ここまでをお話してきました!」
フ「はい!どの工程にも工夫がたくさんありましたね!」
ナ「今回は、最後の工程の【仕上げ師】さんのお話をします。」
ナ「仕上げは、製甲師さんの縫製と同じく、
大阪 松原にあるO.D.R.F.の事務所兼工房でされています。」
フ「一度、呉本さんの工房で底付けしたものが
また、O.D.R.F.さんの事務所へ帰ってくるということですね。」
ナ「そうです!
【仕上げ師】さんは、これまでの各工程、 裁断、縫製、底付けの仕上がりのチェックや、
インソール(中敷き)を張ったり、紐靴には紐を通して、 再度、全体的にチェックをしていきます。」
フ「お店や、お客様のもとへ届く前の最終確認、大事ですよね!」
ナ「他にも、O.D.R.F.さんの作られている、革靴の中で
【ウォッシュダメージ】という加工を施しているものもあるので、
そちらも、仕上げ師さんが担当されています。」
フ「ウォッシュダメージ?」
ナ「【ウォッシュダメージ】は、新品の革を敢えて一度水につけ、
「新品なのに、履きなれた感じ」
「履きなれた靴のように足なりになる感じ」を出す技術です!」
フ「水につける・・・!思い切った技術ですね・・・!」
ナ「前回まででも何度かでてきた、GN-2019のスリッポンも
ウォッシュダメージ加工を施したものですね~!」
フ「確かに、ツルツル過ぎない仕上がりがかっこいいですね~!」
ナ「また、最終チェックをしていく中で、
制作段階で、強くシワがついてしまった部分が見つかることもあるようで、
こちらの【コテ】という機械で、仕上げ師さんが丁寧にシワを伸ばされているそうです。」
フ「革のアイロンのような感じですね!」
ナ「こうして、やっっと一足の革靴が完成です!!!!」
フ「想像以上に、長い道のりでしたね~!!
実際に店頭に並んでいたり、お客様や私たちが履いている革靴が
こんなに、丁寧に作られているとは、、」
ナ「手でものを一から作る、
シサムのお洋服の生産者さんも、日本の職人さんも 本当にすごいなあ、
と以前から思っていましたが、今回見学に行き、改めて
革靴作りへの真摯な姿勢に、ただ、ただ感動しました。」
フ「大野さんも、O.D.R.F.を立ち上げられた時、
やはり、『手仕事』というところを念頭にされていたのでしょうか?」
ナ「大野さんは、前職ではメーカーで靴の卸のお仕事をされていて、
その時は、販売側だけの意見しかわからず、無茶なお願いを職人さんにしてしまっていたこともあるそうです。」
ナ「独立するにあたって、底付師の呉本さんに助言を頂く中で
『人と人との関わり合いが大切な世の中だから、
信頼関係をいかに作るかが、大事』
『自分で足を運んで、相手の意見をよく聞いて、それに重んじること』
『お客様がお客様を呼ぶ、
履いて笑って過ごせる商品を作らないといけない』
そういった教えを、大野さんは胸にとめ、今のO.D.R.F.さんの形になったそうです。」
ナ「シサムコウボウとの出会いも、
自分のつくる靴を扱ってほしいお店を1件1件
ご自身の足で探されている時に神戸岡本店を偶然見つけて下さったことが、きっかけだったそうです!
フ「手仕事を大事にしている思いがつながった瞬間ですね!」
ナ「運命的ですよね・・・!」
ナ「そして今、自分が職人さんのもとに足を運んでいるからこそ、
手づくりの現場、職人さんの気持ちも分かるようになり、
ものづくりの大変さも感じながら、日々やりがいを感じられているそうです。」
フ「呉本さんの教えの通り、職人さんとの信頼関係を築くことで
素晴らしい革靴が生まれるようになったんですね。」
ナ「大野さんも、
『職人さんとの繋がりは、奇跡』 と仰っていました!」
ナ「今でも、大野さんの考えた新しい革靴のサンプルのチェックは呉本さんにお願いされていたり、
工房で新しい機械を買うときは、裁断師の山崎さんが相談に乗ってくださったり、と
O.D.R.F.で職人さんは不可欠な存在。
『職人さんとの繋がりを大切にしながら、靴を作っていきたい』 と熱い想いをお話してくださいました!」
フ「『GROW NATURALLY』のブランド名にもそういった想いがこもっているのでしょうか?」
ナ「由来をお尋ねすると、
前職で英語が必須で、その勉強の最中に出会った言葉で、
ずっと『ええ言葉やなあ』と、心にひっかかって残っていた言葉だったそうです。
直訳すると、「自生」という意味で、植物がどんな環境でも力強く生きていくように、
生命力の強さをイメージしている、と教えてくださいました。
ナ「『大層な意味なくて、すいません(笑)』 、と
照れくさそうにされていましたが、
革本来の良さを味わえる、タンニンなめしの革や、
職人さんの手仕事で靴を作ることを選ばれた大野さんの信念が
『GROW NATURALLY』のブランド名にこめられているな、と感じました!」
フ「自生、いい言葉ですよね。
履いている人もパワーがでそうです!」
ナ「さて、4回に渡ってお話してきました。」
フ「この一足の革靴が、こんなに深い背景でつくられていたなんて
驚きや、感動の連続でした!」
ナ「日ごろ、中々ものづくりの背景は見えないですもんね。
私も、シサムでお買い物するまでは、考えたことがありませんでした。」
フ「やはり、早く作れて、安いものが多くて、
その背景が見えることってほとんどないですよね。」
ナ「知るきっかけがあれば、
一つずつのものに愛着がわいたり、
今までよりもっと大事にできたり・・・」
フ「素敵でしょって人に話したくもなります!!」
ナ「このブログを読んで、
GROW NATURALLYの革靴を履く度に、
職人さんや、大野さん、革靴の持つ背景に思いをはせて頂けると嬉しいです!」
フ「しっかり、お店でもお客様にお伝えしていかなければ、ですね!」
ナ「かなり長~~くなってしまいました…
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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ナ・フ「ご拝読、ありがとうございました!!」
三宮SOL店 ナカイ
一足の革靴ができるまで ―GROW NATURALLY見学レポート①
一足の革靴ができるまで ―GROW NATURALLY見学レポート②
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