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生産背景

インドは古くからコットン栽培が盛んでしたが、多国籍企業の進出により2000年以降、遺伝子組み換えのコットン栽培が急激に広まりました。

それにより高額な種と農薬や化学肥料を借金をして買い続け、結局、汚染された土と借金のみが残るという窮地に追い込まれる零細農家が多く出てきました。

この問題は、立ち行かなくなったコットン農家が30分に1人自殺していると国際社会で指摘されるまでになり、コットンベルト（コットン栽培地帯）が「自殺ベルト」と呼ばれるほど大きな社会問題に発展しました。

そんな中、零細農家が農薬や化学肥料、遺伝子組み換えの種から卒業し、オーガニック農法で安全かつ利益を確保できる農業を目指し、農業の専門家やソーシャルワーカーなどにより「チェトナ・オーガニック（Chetna Organic）」が設立され、今では３万5千軒を超える農家が参加しています。

そこでは、「飢えない農業」を目標とし、コットンだけの単一栽培ではなく、年中なにかしらの食べ物の収穫があるようにと、多種多様な作物をコットンと並行して栽培することを推奨しています。

チェトナの農民たちが育てたオーガニックコットンは、国際フェアトレード認証とオーガニック認証を受ける縫製工場「ラジュ・ラクシュミ（Rajlaxmi）」が買い支え、洋服にまで仕立てられています。